介護福祉士になるチャンスは現状でも多い
こんにちは!
厚生労働省から介護福祉士国家試験に関するとても大きな転換になるかもしれないニュースが先日ありました!紹介しながら私の個人的な見解についても述べてみたいと思います!
まずは現在の介護福祉士国家試験の内容や合格基準、取得状況について確認していきます!国家試験はマークシート方式で125問出題され、60%の正解(基準は75点)が合格基準点になりますが、社会福祉振興・試験センターによると以下の内容となっています!
○次の2つの条件を満たした者を合格者とする。
1、問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2、1を満たした者のうち、以下の試験科目11科目群すべてにおいて得点があった者。
[1] 人間の尊厳と自立、介護の基本
[2] 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
[3] 社会の理解
[4] 生活支援技術
[5] 介護過程
[6] こころとからだのしくみ
[7] 発達と老化の理解
[8] 認知症の理解
[9] 障害の理解
[10] 医療的ケア
[11] 総合問題
(注意) 配点は、1問1点の125点満点である。
この2点を満たせば合格、この基準に満たせなければ、翌年に再受験をして合格基準を目指すことになります!ということは試験を受けてダメだったらまた0から一年間勉強しなおすことになるわけです!試験に向けた頑張りがすべて無駄になるわけではないですが、リセットされて再度また膨大な範囲の勉強をしていくことになるわけです!そもそも介護福祉士国家試験は13科目と勉強する範囲は幅広くなっています!だからこそ、この13科目、幅広い範囲から出題頻度の高い部分に絞って「効率よく学ぶ」ことが攻略のポイントとなっています!
第36回介護福祉士国家試験は合格点が67点、合格率82.8%と合格点は過去にない低い基準となっており、合格率も2年連続80%越えと取得しやすくなっている国家資格となっています!この背景には超高齢社会で介護が必要となっている現状の中、介護福祉士の人数を増やして介護の仕事をする人を増やしていこうという国の考えもあるのではないかと考えています!
さらに現在は「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、経過措置があり、介護福祉士の取得がしやすくなっています!平成29年度(第30回)から、養成施設ルートが介護福祉士国家試験の受験資格となりましたが、養成施設を令和8年度末までに卒業する方は、卒業後5年の間は、国家試験を受験しなくても、または、合格しなくても、介護福祉士になることができるようになっています!その条件として、この間に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事するということがあります!そうすることで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することができるようになっています!そのため介護福祉士の養成施設を卒業し5年間継続して介護の仕事をすれば誰でも介護福祉士になれるわけです!ただし、令和9年度以降に養成施設を卒業する方からは、国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできないため、経過措置は令和8年度までとなっています!このように現状でも介護福祉士として働くチャンスはより増えているのです!
介護福祉士になるチャンスの拡大
このような中でさらに介護の専門職である介護福祉士を増やそうと厚生労働省では今回の見直しが検討されています!
大幅な見直し点は、試験問題を3分割し、翌年度に再受験する場合は、合格基準に満たなかった分野のみを受ければ済むようにするということです!「人間と社会」「介護の基本」「こころとからだのしくみ」の3分野に現在は分かれているため、そのままの分野分けにするのかはまだ分かりませんが、1つの分野で60%の基準を満たせば合格した分野の試験は免除されます!そうすると次年度に向けて不合格になった分野だけに勉強が集中でき、試験範囲の広い介護福祉士の国家試験の合格率は大幅に増えていくのではないかと考えます!背景には高齢者数がほぼピークを迎える2040年に向け、働きながら資格取得を目指す外国人が受験しやすい環境を整え、介護の専門職を増やす狙いもあります!2024年度に新たな検討会を設置し、試験科目の分類の仕方や合格点の基準などを議論し、具体的な制度設計を進め2025年度からの実施を目指すとのことです!
取得しやすくなることで、介護福祉士の価値や専門性の低下が懸念されるように感じていますが、介護の仕事したいと思ってもらえるきっかけになるのは間違いないと思います!もちろん一発合格することが一番ではあるため、その一発合格を目指す皆さんの力に少しでもなれるように私自身も介護福祉士国家試験に役立つ情報をいろんな場面で発信していきたいと考えています!