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専門家コラム

介護福祉士対策講座⑤(発達と老化の理解)

第36回介護福祉士国家試験の見解

こんにちは!第36回介護福祉士国家試験を受験された皆様お疲れさまでした!

第37回を受験される皆さんは今から少しずつ受験に向けて準備をすすめて頂ければと思います!時間があれば第36回介護福祉士国家試験の私なりの分析をコラムで掲載できればと考えております!
少し目を通した限りでは難易度は例年通りかとは感じています!
ただカリキュラム変更2年目となったこともあり、第35回に比べ若干難易度は上っていたような印象も受けてました!

また今回の第36回の問題を見ていて国家試験対策の勉強方法で大切なのは、「攻略ポイントの理解」「効率化」だと改めて感じています。「攻略ポイント」とは過去問からそれぞれの科目を分析して傾向と対策を導けるかどうかということです!科目において大事な知識はさほど変わっていません!

そのため、出題傾向は理解しやすいのです。例えば今回取り上げる「発達と老化の理解」は確実に出題されるのが「老化が与える身体的または精神的影響」です!ここは確実に出題されてきます!

ここを知っておくだけでどの知識を勉強しておけば実際の問題に対応できるかが分かってきます!

さらに「効率化」についてですが、そもそも介護福祉士国家試験は13科目あり範囲が広いです!

すべてを覚えるのは不可能です!しかし国家試験の合格点は全体の60%の得点です!そのため全てを覚える必要はありません!

しかも8割くらいは毎年限られた範囲から出題されることが多いです!そのためその8割を中心に勉強していくことで無駄なく効率よく学ぶことができるのです!

その8割は参考書にある要点整理などでもわかりやすくまとめらていますし、過去問からも分析できます!機会があれば私も何かの形で発信していけたらとは考えています!

この2つのポイントを意識して国家試験の勉強に励んでもらえたらと思います!まだまだ時間はあります!私自身もYoutubeでコンテンツ動画をいくつか作成しているので参考にしてもらえると嬉しいです!今後も受験生合格のために少しでも力になるようコンテンツ動画を増やしていく予定です!より多くの方に視聴していただければと思います!

よろしくお願いします!

発達と老化の理解①

今回は「発達と老化の理解」を学んでいきましょう!全部で8問出題されます。この科目の特徴は次の通りです!

☆発達系:2問 老化系:6問で構成されることが多い。

※第36回はこの構成でした!

→例年発達系の問題にレベルA(難易度が高い)が出題されるため、この科目は「老化」を中心に勉強するのが鉄則!

☆老化のイメージ=「低下」「減少」がついている選択肢が○ワードである
※例外として「増加」「上昇」するものがある:血圧、肺の残気量、トイレは注意

☆法律上の高齢者の年齢は65歳(年金、シルバー人材、軽費老人ホームは60歳)

☆病気の症状と身体への影響を理解
 ・症状が出にくい(非定型):例、肺炎でも熱が出ない
 ・中途覚醒
 ・薬の副作用が出やすい(薬の代謝が悪い)
 ・変形性膝関節症

☆高齢者に多い疾患を抑える
糖尿病、心筋梗塞、狭心症、パーキンソン病、脳血管疾患、関節リウマチ

ここをきちんとおさえておくことが発達と老化の理解の攻略ポイントになります!

発達と老化の理解②

では過去問から確認していきましょう!

【○第32回問題70】

高齢者の年齢規定に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では、高年齢者を75歳以上としている。
  2. 「高齢者虐待防止法」では、高齢者を65歳以上としている。
  3. 高齢者の医療の確保に関する法律では、後期高齢者を65歳以上としている。
  4. 道路交通法では、免許証の更新の特例がある高齢運転者を60歳以上としている。
  5. 老人福祉法では、高齢者を55歳以上としている。

ポイントは高齢者の年齢=65歳をイメージすることです!では解説していきます!

1:×
高年齢者を55歳以上、中高年齢者を45歳以上と定めています!継続雇用を希望する場合は65歳まで雇用を義務付けています!

2:○
たいていの法律は65歳です! 

3:×
65歳以上75歳未満は前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と呼びます!

4:×
70歳以上に講習を受けることや高齢者の運転標識マークを貼ること義務としていて、75歳以上に認知機能検査と講習を受けることを義務付けています!また75歳以上の方の運転する自動車に指定の標識をつけることを義務付けています!

5:×
65歳以上です!

次の問題になります!

【第34回 問題76】

高齢者の肺炎に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 意識障害になることはない。
  2. 体温が37.5℃未満であれば肺炎ではない。
  3. 頻呼吸になることは、まれである。
  4. 誤嚥による肺炎を起こしやすい。
  5. 咳・痰などを伴うことは、まれである。

この問題では、高齢者の病気=非定型的(症状が現れにくい)をイメージ(慢性化する)していきます!では解説していきます!

1:×
「~することはない」はNGワード、重症化すると意識障害が起きます!

2:×
否定文は×、数字が入った選択肢が1つの場合は×を疑いましょう!
高齢者の病気は症状が現れにくく肺炎初期は発熱を伴わないこともあります! 

3:×
「まれ」はNGワードです!呼吸数が増加する頻呼吸が一般的に起きやすいです!

4:○

老化による嚥下反射が低下し、誤嚥性肺炎が起きやすい 

5:× 

「まれ」はNGワードです!肺炎では咳や痰は出やすくなります! 

発達と老化の理解では、過去問から出題パターンを掴むことができます!似たような問題が多くあるので、過去問を数多く解きましょう!

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板垣大介

板垣大介

介護福祉士国家試験対策講師

現在MSWと介護支援専門員の2刀流で活躍中。社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員の資格を持ち、介護現場で勤務ののち、介護福祉士養成の専門学校の教員として勤務。そこで介護福祉士を目指す学生に福祉の魅力を伝え、多くの卒業生が介護現場で活躍している。また介護福祉士国家試験対策のスペシャリストとして、学生だけでなく、現場で介護福祉士を目指す方たちの国家試験合格をサポートして結果を残した。介護分野だけでなく、幅広い福祉分野で新潟の医療福祉業界を盛り上げたいと考え、現在は医療福祉の現場で日々医療福祉を必要とする方とその家族のQOL向上を目指して奮闘中。趣味はバスケットボールと広島カープの応援。

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