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あなたがもっと輝く「強み」の見つけ方

自分の強みを知ることの効果

皆さんは、自分の強みを知っていますか?そして、その強みを活かしていますか?
自分の強みを知ることは、自分自身のポジティブな自己認知につながり、個人としての成長や成功における非常に重要な要素の一つになります。また、人生における満足感や幸福感、自身のキャリア形成に多くの効果をもたらすと考えられています。以下に強みを知り、活かすことの効果について例をあげます。

自己認知の向上:
自分の強みを知ることは、自分自身のポジティブな自己認知につながります。自分自身を客観的に見つめることで、自分の性格、スキル、価値観を明確に理解でき、未来への可能性を広げることができます。

自己受容と自信の向上:
自分の強みを認識することで、自分自身を肯定的に捉え、受け入れやすくなり、自信を持つことができます。これは、他人と比較せずに、自分の強みに基づいて自分を客観的に評価できるようになるからです。

キャリアへの活用:
自分の強みを知ることは、自分自身のキャリア形成に役立ちます。自分の得意分野や特技を活かすことで、仕事での成果が向上し、キャリアの発展に寄与します。また、仕事を選択する際にも、自分の強みに合ったポジションや業界を選ぶことができます。

チームでの協力:
強みを知ることは、チームでの協力にも役立ちます。個人の強みが明確であれば、チーム内での役割分担や協力がスムーズに進みます。さらに、各メンバーが自分の強みを発揮することで、チーム全体のパフォーマンスも向上します。

ストレス軽減:
自分の強みを知ることは、ストレス軽減にもつながります。自分の得意分野で活動することは、楽しみながら仕事やプロジェクトに取り組むことができるため、ストレスや疲労が軽減される傾向があります。

このように、強みを知ること、活かすことには様々な効果がありますが、「自分の強みを考えたけど、何も思い浮かばい」と言う方も少なくありません。このコラムでは、自分の強みを知る方法や、相手・チームメンバーの強みを知り認め合う職場作りについて紹介していきます。

自分の強みがわかるVIA-IS

ポジティブ心理学において、強みを知る主なテストの中に「VIA-IS」があります。VIA-ISは、ポジティブ心理学の創設者でもあるマーティン・セリグマンとクリストファー・ピーターソンが開発したもので、公式webサイトで誰でも無料で診断できることができます。この診断ツールは、世界190カ国、260万人以上の人々に使用されています。強みは全部で24種類に分類され、そのうちトップ5の強みが「自分を特徴づける強み(Signature Strength)」とされています。
VIA-ISへのアクセスについては、下記のサイトで詳しく紹介されていますのでご参照ください。

<2023年1月最新 自己分析であなたの強みを知る 〜「VIA強み診断テスト」の使い方と特長〜>
http://www.positivepsych.jp/via.html

相手の強みを引き出す質問8選

自分の強みを知ることも大切ですが、もしあなたがチームリーダーだとしたら、チームメンバーの強みを把握したり、チームメンバーが自分自身の強みに気付くよう導いてあげたりすることも大切です。でもどのように働きかければ、チームメンバーが自分自身の強みに気付くことができるでしょうか。それには相手に投げかける「質問」が重要になります。ここでは相手の強みを引き出す質問8選をご紹介します。

・あなたの長所は何ですか
・その強みを活かすとどんな可能性が生まれますか
・一番自信のあることは何ですか
・あなたがこれうまくやれると思っているところはどこですか
・持っている強みをどのように活かしていますか
・うまくやれると思っているところはどこですか
・弱みを視点を変えて強みに変換するとどうなりますか
・人のモデルになれそうな部分はどこですか

いかがでしょうか。職場での定期の面談や1on1ミーティングなどの時間に、このような質問を意識して投げかけ、対話を繰り返すことで、強みへの気づきを促すことにつながります。また、自分自身で考えるより、人との対話を行うことで、強みの把握だけでなく、よりクリエイティブな仕事につながっていく可能性も高まっていきます。

強みを知る・認め合う職場作り

自分自身の強みを知ると同時に、チームメンバーの強みを知るオススメの方法があります。それが「見習いたいことワーク」です。このワークをチームメンバー内で行うことで、自分自身の強みを知るだけでなく、チームメンバー1人1人の強みを考えるきっかけになり、さらにその内容をみんなでシェアすることで「お互いの強みを認め合う職場作り」にもつながっていきます。ここでは、私が実際に行った方法を以下にご紹介します。

① チームメンバーの名前とそれぞれの見習いたいことを書く記入欄を設けた用紙を用意する

② チームメンバーは自分以外のメンバーそれぞれの見習いたいことを最低1つは記入する

③ チームリーダーは用紙を回収し、それぞれのメンバーに書かれていた見習いたいことを一覧にまとめる(できれば内容をカテゴリー別に分ける)

④ 見習いたいことの中で、そのメンバーを最も表現されているワードをもとに、感謝状をつくる

⑤ 会議などのミーティングの場で表彰式を行い、一人一人に感謝状を授与する

そして、この表彰式が終わった後、私はメンバーに「この感謝状を必ず自分の家族にみせてください」と伝えました。後日あるメンバーがこんな報告をしてくれました。
「感謝状を子どもに見せたら『お母さん、仕事ではこんな風に働いているんだね!』と驚かれました。子どもは親がどんなふうに働いているか想像できないでしょうから、子どもに伝える良いきっかけになりました。ありがとうございました。」
「見習いたいことワーク」は自分の強みを知るだけでなく、チームや家族とも共有できるオススメのワークです。ぜひ皆さんの職場でも実践してみてください。

あなたの強みが誰かの幸せにつながる

自分の強みは知るだけでなく、活用することで仕事やメンタル面にとても良い効果があります。クリフトン&アンダーソンの調査(2001-2002)によると以下のようなことがわかっています。

・ストレスを感じにくくなる
・自分に自信を持てるようになる
・仕事への集中力が高まって能力を発揮できるようになり、目標が達成されやすい
・困難に直面して落ち込んでも回復しやすい
・うつ病の症状を和らげてくる

こういったメリットを享受するには、自分の強みを知るだけでなく、その強みを自分の生活や仕事の中で活用する機会を多くつくることが大切です。強みを活かすことで、その強みに磨きがかかり、さらに強みは伸びていきます。それが、誰かの役に立ったり、仕事に貢献できたりするとしたら、大きな満足感、そして幸福感に満たされ、生きることの意味を感じることへとつながっていくでしょう。
このコラムでとりあげた方法を自身の生活の中で取り入れることで、個人としての成長や成功につながるだけでなく、強みを活かし認め合う職場つくりにもつながっていきます。自分だけでなく、自分の周りの人々を幸せにするためにも、皆さんの強みが多くの人々に活かされていくことを願っています。

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小山智彦

小山智彦

認定作業療法士 感謝の伝道師

日本作業療法士協会 認定作業療法士。介護現場の人間関係やチームワークで悩む日々の中、どん底の時に感じた深い感謝の想いと10000回の“ありがとう”に触れ、「人やチームの問題は感謝で解決できる!」と確信。 感謝を伝える「サンクスカード」の普及と独自の理念「サンクス道」を展開する。国際学会での発表、介護情報誌での執筆活動、研修や大学での講義など行い、講義では感動で涙する受講者が続出している。 ★「感謝の文化を作ることで『利用者様への感謝』が増え、ケアする人もされる人も幸せになる『寄り添いのイノベーション』が生まれます。私自身のこれまでの経験と想いを、コラムを通じて多くの方へ伝えていきたいです。

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