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「ご褒美のサンドイッチ」のススメ ー頑張り屋さんのあなたへの優しい処方箋ー

ケアカレッジ「介護のココロのケア」担当、グリーフケアアドバイザーのトサです。

皆さんちゃんと、自分を笑顔にする「ご褒美」を自分にプレゼントしてあげていますか?

ご褒美なんて自分を甘やかしちゃうのはダメでしょ?

そんな風に思ってしまうあなたがいたら、きっとあなたは「頑張り屋さん」で「努力家」で、現状に満足するのではなくもっと成長したい!と、向上心のある素敵な人だと思います。

でもね、私たちはやみくもにひたすら頑張り続けてしまうと、疲弊して力がなくなってしまいます。
自分を頑張らせてあげるためにも、ちゃーんと自分を労い、自分を笑顔にしてあげる『ご褒美の力』を使うことで、より燃費よく(?)気持ちよく前に進んでいくことが出来ます。

今日は『ご褒美のサンドイッチ法』というものをご紹介します。

いやいや行動するのと、ワクワク楽しんで行動するのでは、どちらがより良い結果になるでしょうか?

●このところ運動不足でお腹周りがなんだか気になる。運動が嫌いだけど毎日筋トレした方がいいよね
●誘われてZumbaを体験してみたら、めっちゃ気分爽快!運動が苦手だけどもっと上手に踊れるようになりたい!

どちらも「運動が嫌い・苦手」という共通点がありますが、片方は「イヤイヤ・しぶしぶ」運動をするのに対し、片方は「楽しい!もっとうまくなりたい!」とワクワクしながら運動をする。

さぁ、どちらの方が運動を長続きさせることが出来るでしょうか?

きっと「後者のワクワク楽しんでいる人」の方が、運動を続けやすいと想像するのではないでしょうか。

自分が心地よいのか、イヤイヤ行動するのか(快・不快)によって、私たちは異なるホルモンを分泌するのだそうです。

【楽しんでいる時】幸福ホルモン・ドーパミン

ドーパミンは喜びや幸せを与えてくれる「快楽ホルモン」と呼ばれるもの。
自分の興味のあるものを手に入れたい!という気持ちを起こさせてくれるホルモンなので、仕事や勉強を頑張ろうと思う意欲や活力がわき、記憶力や集中力が高まることから、モチベーションがアップしたり良い結果を出しやすくなります。

【イヤイヤやっている時】ストレスホルモン・コルチゾール

副腎皮質から分泌されるホルモンの1つで、別名「ストレスホルモン」と言われるもの。
コルチゾールが増えると不安感が増して集中力が落ち、体の免疫が下がるので病気の原因にもなることすらあります。
さらに筋肉を減らし、脂肪を溜め込むという性質もあるので太りやすくなるという側面も…。

* * *

もともと私たちの脳には「苦痛を避ける」という本能的な仕組みがあります。
だから『やりたくないこと』をするのは、一時的には何とかなっても、苦痛でしかないため続けることが難しいんです。

とはいえ、生きている限り私たちは「やりたくないこと」もやらなくてはいけないことが多いですし、好きなことの中にも「苦手だな」と思うものが隠れていたりすることだってあります。

どんなに好きな仕事に就いていたとしても、体調が良くない時であったり、仕事が重なって疲れて切ってしまっていたりすると「はぁ~」っとため息が出ちゃうこともあります。
また、自分が望んでスキルアップしようとして資格取得をしようとしたり、より高度な技術を身につけようと勉強や技術習得を頑張るシーンでも、毎日の生活にプラスしての作業が負荷に感じて 感じることだってあるでしょう。

だからそんな時にこそ、自分を頑張らせてあげるために『ご褒美のサンドイッチ法』を試してみませんか?

ご褒美のサンドイッチとは

「自分へのご褒美♡」という言葉を耳にしたことはあると思うのですが、何かをやり遂げた・頑張った自分に対してのご褒をしてあげる人もいらっしゃると思います。

自分を労うってとても素敵ですし、思いっきり頑張って疲れた後の「ご褒美」って染みますよね~。
思わず「むふふ」って笑顔にもなれちゃいます。

私もちょっと頑張ったら「ご褒美チョコ(1粒100円くらいの贅沢なヤツ)」とか、「ご褒美シール購入(文房具が好きなので)」で、自分のことを労う事をしていますが、目の前に人参をぶら下げる…ではありませんが

あと1時間集中したらチョコとコーヒーでホッと一息つける!!
抱えている今の仕事を終えたら、新しいシールを買うんだ!!

そんな風に「ご褒美がある」と思えると、頑張るぞ!!と思って目の前の作業に向かうことが出来たりします。

でもね、何もご褒美は「頑張った後だけ」にする必要なんてないんですよね
ということで…

●頑張る前にご褒美でご機嫌UP
  ↓
●頑張らないといけない事をこなす
  ↓
●頑張った自分に労いのご褒美

そうなんです、ご褒美のサンドイッチ法とは

頑張る前にもちゃーーんと自分に「応援してるね!はい、どうぞ!」と、自分をやる気にさせたり笑顔にしてドーパミンを放出させるご褒美をしてあげちゃおう、というもの。

「頑張らせた後でご褒美」をあげることは当然ですが、頑張るためにも先に自分をご機嫌にしてあげるって、すごくいいアイディアだと思いませんか??

先にドーパミンの話をしましたが、快楽ホルモン・幸せホルモンを分泌させておくことで、その後の作業のモチベーションもアップして、より良い結果を出せちゃうので、達成感も大きくなります。

あーぁ、嫌だなぁ…と思ったまま物事に手を付けると、脳が「やりたくないことをやらされている」とストレスを感じてコルチゾールを分泌させてしまう結果、集中力も低下してミスをしてしまい、自己嫌悪でますます悪循環…なんてこともあり得ます。

たかがご褒美、されどご褒美。
自分をちょっと笑顔にすることをするだけで、その後の結果が変わるのであれば、ご褒美は「甘やかし」なんかではなく、よりよい結果に導くためのスキルの1つだと思えませんか?

ご褒美のサンドイッチ法は、先にご褒美をするだけではなく

頑張った自分をきちんと労い、ケアし、甘やかしてあげる「事後のご褒美」までがセットです。

頑張った自分を労うのは自分への愛情・自分を大切にするために当然のことですよね!

ご褒美のサンドイッチは「頑張る前にまず、頑張る自分のためにご褒美(自分が喜ぶ・笑顔になれる・リラックスできるもの)を与え」て、自分を笑顔にしてあげて幸せホルモンまで分泌させて「頑張るべきこと」をした後で、頑張った自分を「労い・褒めて・喜ばせる」のが1セットです。

先にご褒美をすることで「嬉しい!」と喜び系のホルモンを出させることで、より集中してよい結果につなげることにもつながるのですが、後からのご褒美も幸せホルモンには欠かせないもの。

ほめられることでもドーパミンの分泌は増えるのだそう。
また、小さい目標を立てて、達成感を味わうことを繰り返すのも、ドーパミンを増やすのにいい方法だと言われています。

頑張ったね!とご褒美を自分に届けてあげることは、目標を達成したことを自分が自分と一緒になって喜ぶ時間でもありますものね。
自分の頑張りを噛みしめて、達成感を味わうことでドーパミンを増やして「幸せ体質」になれるなんて、ご褒美にはいいことがいっぱいです。

後からご褒美しかなければ、ご褒美のために頑張る事をしないといけないことになりますが、先に心地よくなった状態で頑張る方が燃費もよく頑張れますし、頑張った後でも「お疲れー」って自分をほぐすご褒美でご機嫌を取り戻せるなんて、ご褒美のサンドイッチ法は試す価値アリではないでしょうか?

ご褒美には何をあげればいいの?

ご褒美は「モノ」である必要はありません。

幸せホルモンという言葉の通り、自分自身が「快」「笑顔になれる」「リラックスできる」「嬉しい」と思える物なら何だってOKです。

甘いものが食べたい気分の時であれば、ケーキやプリンやアイスにチョコ。
その時に自分が食べたい甘いものをプrゼントしてあげられたらいいですよね。

めちゃくちゃ頑張ったから、大好きな洋菓子店のケーキをご褒美しよう!ということもあれば、頑張り過ぎてヘロヘロだから帰り道のコンビニでシュークリームだな!という時もあるでしょう。
家に常備しているチョコや飴で「お疲れ」と自分を癒すのだって素敵です。

ご褒美≠特別で豪華なもの

ささやかなものや、下手したら”物”じゃなくて「頑張ってくれてありがとう。本当に尊敬してる!」って声がけをして自分をギューーッと抱きしめてあげることだって一つのご褒美です。

ちょっと贅沢なドリップパックのコーヒーを淹れてみたり、好きなフルーツを食べてみたり、たっぷり寝ることだったり、お風呂に好きな香りの入浴剤をいれることだったり、見たかったNetflixの番組を見たり、行きたかった旅行に行ってみたり、お花を1輪買って飾ってみたり、丁寧にボディークリームを塗って体をほぐしたり、新しい洋服や靴・コスメを買ってみたり、有給を取ってひたすら平日の映画館を満喫したり…。

自分がのその時々で「喜ぶもの」をご褒美にしてあげて、自分をたくさん幸せな気分にしてあげてくださいね。

その喜びや幸せな気持ちが、仕事や目標を達成していくうえで力になってくれて「相乗効果」を産みますから、もう堂々とご褒美しまくりましょ♡

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トサ

トサ

グリーフケア・アドバイザー

株式会社ドットコム・マーケティング在籍。 2021年、グリーフケア・アドバイザー1級取得。 2024年、動物医療グリーフケア®「ペットライフグリーフケアアドバイザー」認定。 人生で最もつらく答えのない苦しみに対峙するのが喪失体験です。『哀しむことは愛すること』という言葉を胸に、愛で見守り・愛で受け止め・愛で支えるグリーフケアを目指しています。 グリーフケア分野以外のお悩み相談・カウンセリングでは、自分に優しさを向けて思いやり、自己受容する生き方のサポートを得意とする。

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