ケアカレッジ「介護のココロのケア」担当、グリーフケアアドバイザーのマミコです。
気が付いたらもう9月も真ん中!!
あっという間に夏が通り過ぎ…ているのですが、まだまだ暑い日が続きますので、お体労わって上手に休憩をはさみながら、季節の移り変わりをお過ごしください。
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不定期更新ではありますが、コラムを通じて「ほんの少しでいいから自分に優しい目を向ける」ことや、「自分との関係を良いものにしていく」ヒントになるものをお届けしたいと思っています。
私たちはこの世界で自分の命を生きていますが、自分だけで完結する世界ではなく、周りにはいろいろな人がいて、影響や刺激を与えあって暮らしています。
みんながみんな、自分にとって温かい存在であればいいけれど、時には馬の合わない人もいたり、故意ではなくとも自分を傷つけるような言葉や態度を示す人もいます。
また、私たちは誰一人として「完全」な存在ではないために、デコボコしていて「目立つ場所」「隠したいと思う弱さ」を持っています。
それは、自分だけではなく他の人も同様なのですが、周りの人も同じように感じたり悩んだりしていることを「直接目にすること」がないので、自分だけがこんな思いを抱えている…と、自責する自分にガッカリしてしまうこともあります。
自分の不得意な部分、自分が欠点だと思うものがあるがゆえに、いとも簡単に苦手なことをやれてしまう人や欠点が見当たらない…ように見える周囲の人をうらやましく感じたり、嫉妬の気持ちで自分がしんどい思いをしたりすることもあります。
これまでの成長の過程で、「こうあるべき」「こうした方が傷つかない」「こうしていたら安心できる」などの様々な体験を通して、自分を我慢させたり、自分の気持ちを抑えることが癖になってしまった人もいるでしょう。
いろんな体験を通して、自分のことを後回しにすることがいつしか当たり前になり、一人の時ですら「反省会」を繰り広げてしまい、自分に対して厳しい目を向け続け、自分にすら心を開けないくらいギチギチでしんどさを抱えている人もいるでしょう。
自分を肯定する力である「自己肯定感」を育み、自分が自分で「ある」だけでいいよ!と思えるようになると、自分として生きていくことが随分と楽になる…のは分かるけれど
自分を肯定するって、ムズイ…
このままの自分を肯定するって、ムリ…
と、心が抵抗してしまい、自分に「よし!」を言ってあげるのは、簡単なことではなかったりします。
かくいう私も、ずいぶんと長い間「生きづらさ」を抱えるほどに自己肯定感が低く、自分に対して辛辣な眼差しを向けて生きていました。
今世中に、自分に対して「それでいい」と言えるようになることはないだろうとすら思っていました。
自分のあら捜し、欠点ばかりはクッキリと自覚できるのに、自分の長所や得意なこと・褒めてもらえる部分は何一つ受け取らずに、ダメばかりを探して集め続けました。
私が私じゃなかったら良かったのに。
そう思ってしまうほど、自分を蔑ろにして嫌っていましたが、私は私でしか生きられないんですよね。
自分を傷つけ、後回しにして否定して生きていると、当然のように周りからも「傷つけてもいい存在」「否定していい存在」「ないがしろにしてもいい相手」だと思われ、ぞんざいに扱われてしまいます。
そしてさらに自尊心が傷付き、自分は無価値な存在だ…とより強く思い込んでしまいます。
自分を扱うやり方で人からも扱われるのであれば、自分が自分を大事にしてあげなくちゃ。
そう思うけれど、ずっと自分を押さえつけて否定して、自分のあら探しばかりしてきたので、どうやって自分に優しい目を向けるのか、自分を大事にしていけばいいのか、ぜんぜん見当もつきませんでした。
私は「立ち直るのが無理なのではないか?」と思うくらい悲しい出来事が起き、何年もその状態でもがいている中で「自分を愛してあげなくちゃ、自分がかわいそう!」だということに気づくことができ、そこから自分との仲直りをすることをしました。
始めのうちは「こんなことして何になるんだろう?」と思うことばかりでしたし、暖簾に腕押し・糠に釘を打っているようで、何も手応えはありませんでした。
でも、コツコツ、コツコツと、自分にできるやり方で、自分を愛することを続けました。
それはきっと、硬くなってしまった土を耕す作業に似ているのかもしれません。
最初はガチガチ過ぎて、耕そうにも鍬が入っていきません。
ようやく鍬が入っても、硬すぎる土壌を少しつついたところで、何の変化もありません。
さらに、一人で鍬をもって「えいっ!」と土に向き合っても、耕せる範囲は狭く、固すぎる広大な土地を耕してやわらかくすることを考えると途方に暮れてしまいます。
来る日も来る日も、未来に花を咲かせるための「土壌づくり」をしていますが、目に見えた成果は感じられません。
だって、種を蒔くことすらまだできていないのですから。
時には「もうやめた!」と投げ出してしまったり、適当にしか鍬を入れず、ゆるんだように見えて塊の残る土壌を前にガッカリしたりもします。
それでも、来る日も来る日も、小さな力であってもいつしか土壌はやわらかくなり、種を蒔くことができるほどに変化します。
種を蒔いたら、今度は見守り、雑草を抜き、芽が出て成長して花が咲くまで栄養を与え続けます。
そうやって長い時間をかけて咲いた花を見た時の気持は、言葉にできないくらい嬉しいはずです。
長い時間をかけて「自分なんて」と自分を否定してきたのですもの。
魔法のように一瞬で、自分を肯定して愛して生きることができる訳がないですよね。
ゆっくりゆっくり。
自分の心を優しく、柔らかくしていきながら、自分との信頼関係を築き、自分に安心してもらえる自分になっていく。
自己「肯定」という高いハードルを一気に目指さなくとも、
自分の側で自分を応援する私になる!
自分を慰め、優しく接する友達になる!
と、難しすぎない目標を作り、自分との関係をより良いものに「1㎜ずつ」変えていけたらいいですよね。
自分に優しくしているうちに、どんな自分対して「それでもいいよ」と言ってあげられるようになりますから。
積極的な肯定まではできなくても、自分を「受け入れ」「包み込み」「安心させる」ことができるようになると、本当に伸び伸びと自分を生きることができますから。
ついつい自分いじめをしてしまうあなたへ。
自分に優しい目を向けるための、20分の動画をご用意しました。
自分を癒し、自分に温かいまなざしを向けるためのヒントになるものがあればうれしく思います。
自分との関係を作っていくうえで、うまくいかずに諦めたり、途中で投げ出してもいいんです。
また、自分に愛ある眼差しを向けたいと思えた時から、仕切りなおせばいいだけですから。
何度つまずいても、何度投げ出しても、何度ガッカリしても、大丈夫。
自分とはずっと付き合っていくのだから、何度だってチャンスがあるんです!!
上手くいかないことで自分を責めず、ゆるーーく考えながら自分を愛することをしていけますように。
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