ケアカレッジ「介護のココロのケア」担当、グリーフケアアドバイザーのマミコです。
今年は梅雨入りが遅かったものの、駆け足気味に梅雨明けをしているようですね。
ジメジメとした雨の季節が終わると、一気に夏の暑さがやってきますが、今年の夏も「酷暑」の予報が出ていますから、熱中症に気を付けながら上手に夏を乗り切りましょう!
夏といえば、私の中では「フルーツの季節」というイメージがあります。
というのも、私が好きなフルーツが「夏に旬を迎えるものが多い」から。
・キウイ
・桃
・スイカ
・パイナップル
・ブドウ
と、初夏から秋にかけてスーパーに並ぶフルーツ類に心躍ります。
体を喜ばせる「旬」のものたち
私たちは「心」と「体」をついつい切り離して考えてしまいがちですが、双方は密接につながっています。
体が不調でしんどい時に、「あれもこれも、やりたいことがいっぱい。ワクワクしてきた~」と明るい気持ちにはなりにくいですよね。
体が元気がない時は、体に引っ張られるようにして、どうしてもネガティブな気持ちに寄りがちになってしまいます。
また、心が疲れてしまったり傷ついているときには、食欲が湧かなくなったり、眠れなくなったりと、体にも影響を及ぼします。
メンタルをケアしたり整えたりするために、思考や行動についてアプローチすることも素敵なことですが、体を健やかに保ち、しっかり食べて、しっかり休息をとるというような「体へのケア」をすることも、心を穏やかにするうえで無視できません。
アントニオ猪木さんも、こう言ってますよね?
元気ですかー?
元気があれば、何でもできる!!
って。
もうほんと、この言葉には頷きまくり(赤ベこりまくり)です。
元気があれば、ちょっと大変なことだって乗り越えられます。
元気があれば、新しい手だって考えることができます。
元気があれば、遠回りだってできます。
でもね、元気がない時には、頑張りたくても頑張れません。
頑張るための気力も体力も残っていない時に、焦って何かをしようとしてもうまくいかず、行動した結果にガッカリしてしまい、より一層エネルギーを消耗してしまいます。
うまくやれないのではなく、うまくやるための力が残っていないだけなのに、自分が力を振り絞って行動したことがうまくいかないことでより一層落ち込んでしまう。
そんなの、自分がかわいそうですよね。
なので、元気がないときは「無理するときじゃないよ」という体と心からのサインだと思って、頑張るための英気を養うんだ!と、省エネモードに切り替えちゃいましょう。
そうやって自分を守れるなんて、すごく素敵なことですから。
焦りが出てきたら、アントニオ猪木さんを脳内に召喚しましょう。
元気ですかーー?
という猪木さんの声に、「イエーーース、オフコーーース!!」と元気に応えられる自分がいますか??
元気があれば、何でもできるようになりますから、自分が今、元気かどうかというのを問いかけてみるのはとってもおすすめです。
元気であるためにも、しっかり眠って、疲れているときにはOFFの日を作って体を休めると同時に、食べるものにも少し気を配ってみるのもオススメです。
忙しい時や疲れているときに、インスタントラーメンやスナック菓子で「ササッ」と食事を済ませちゃうことがあると思いますが、それが続くと、なんだかイライラしたり気分が塞いだり…という経験はありませんか?
また、お肌が荒れてしまったり、胃腸が重たくなったりすることもあるかもしれません。
本当に忙しい時には「手軽」に済ませるのは全然アリだと思っていますが、私たちの体は、自分が取り込んだもので作られているのですから、食べるものにも少し気を配ってみることも
自分への優しさ
自分への思いやりある行動です。
体を喜ばせる食生活…というと、一気にハードルが上がるような気がしますが、難しく考えなくても大丈夫。
昨年末、私は「卵巣がん」の可能性があるといわれて、目の前が真っ暗になりました。
そんな中で、難病やがんでも「前向きな診療」をしてくれる、三浦クリニックの「三浦 直樹先生」をご紹介いただき、カウンセリングをしてもらいました。
食事療法となると、添加物をできるだけ避けたり、調味料はどうだとか、無農薬のほうがいいとかいろいろあるのですが、三浦先生は明るい口調で
無農薬にものにこだわらなくてもいいから、できるだけ旬のものを食べましょうね。
と教えてくれました。
旬のものは、同然ですが栄養価も高いですし、お値段もお安く手に入るので取り入れやすく続けやすいですよね!
心が少しお疲れなときに、体と心に豊かな栄養を送り込むイメージで、旬のものを食べてみるのはいかがでしょうか。
たった一つだけでも、自分のために「旬を探して与えている」と思うと、じんわり嬉しい気持ちになれると思います。
その点、フルーツはあれこれ調理しなくてもいいのでラクチンですし、ちょっとだけ「贅沢してる感」「特別感」があって、頑張っている自分へのご褒美にもピッタリですよね!
体と心を元気にするために、ぜひ、旬を取り入れたおいしい栄養補給を。
私たちは「生もの」だから、それぞれに弱ったり傷むことがある
フルーツって、デリケートなものが多いですよね。
外側の皮がしっかりしていてトントンと叩いてもへっちゃらなスイカや、自分をしっかり守るトゲトゲした皮を持つパイナップルもあれば、イチゴや桃やブドウなど、気を付けて触れないと傷つけてしまう繊細なものもあります。
今が旬の桃なんて、触れただけで傷んでいくというデリケート極まりないフルーツ。
だから、傷ついてしまわないようにと一玉ずつ丁寧にフルーツキャップを被せてもらって、大事に守られている『お姫様仕様』でお店に並びます。
そこそこ高級フルーツといって思い出すのが、もうじき並び始めるシャインマスカット。
これも冷蔵庫にただ入れっぱなしにするとシナシナしちゃいますし、水がついたままだとそこからあっという間に傷みますし、他のものとぶつかって潰れちゃわないようにと気を付けて扱います。
イチゴや桃、ブドウやビワ。
デリケートなフルーツは気を付けて丁寧に扱いますが、それ以外のフルーツだって、雑に扱えば傷つきます。
スイカもメロンもリンゴも、落としてしまえば割れたり傷がつきます。
バナナだって強く触ればそこから茶色く変わっていきます。
おいしくいただくためにも食べごろを見極めなくてはいけませんし、それぞれに気の配り方は違っていても、どんなことをしたら傷つくのかを考えて、それぞれに合わせた取り扱いをします。
私たちも「生もの」ですから、フルーツに対するのと同じように、自分の取り扱いや傷み具合に対してもう少し注意を払ってあげなくちゃ!!
今が食べごろの桃は、ちょこっと押されたところから傷つきだし、あっという間に果物全体が傷んでしまいます。
最初は、本当に些細な刺激だったはずです。
傷ついたかどうか?というくらいに、気にしないくらい小さな刺激だったかもしれません。
でも、その「小さな違和感」「小さな痛み」に気づかないまま無視してしまうと、桃もバナナもイチゴも、あっという間に傷んでいき、おいしさや見た目の輝きも失っていってしまいます。
素手で触っても大丈夫なスイカやリンゴ、メロンやグレープフルーツもありますが、そうじゃない繊細なものもあるように、誰しもが頑丈にできているわけではありません。
自分ならこの程度のことでは傷つかない、というようなものであっても、それが傷になって傷む人もいます。
「ちょっと押しただけ」「大したことないでしょ?」という、些細な出来事が胸に刺さり、そこが傷になって傷みだし、その人が持つ味わいや魅力を損ねてしまうことだってある。
どこで、何がきっかけで傷むのかは、人によってみんな違います。
人から見たら「ちょっと押しただけ」というくらいの些細な出来事が傷になって、魅力も味わいも損ねてしまうことだってあるんですよね。
痛みは人によって違います。
私にとっては気にならないことでも、あの人にとってはつらいと感じる場合がある。
あの人にとっては「そんなことで?!」と思う一言が、私にとっては大きな一撃になることがある。
相手がわざと傷つけようとして行動していなくても、少し触れただけで傷む繊細さやデリケートな自分がいたら、そこからジュクジュクと熱を持って傷み出す。
みんなそれぞれ「触れると傷む場所」は違っているから、意図せずして傷つけられたり、傷つけてしまうことはあるでしょう。
それ自体は悪意のあることではないし、避けられないものだってあります。
でも、自分は違いますよね。
自分は、繊細でデリケートで「時にめんどくさい」と思うような自分のことを、誰よりも良く分かっているはずです。
他の人たちはさして気にもしないような「他愛のない」「些細なこと」でもそれがチクッとしたり、悲しくなったり怒りを感じるような出来事だと「分かる」のは、自分です。
自分というフルーツについた小さな傷を、自分が見て見ぬふりをしたら??
その傷からジワジワと傷みの範囲は広がっていき、その傷がきっかけとなって、大事なあなたの心がまるで桃やビワやブドウのように腐っていってしまうのではないでしょうか。
些細なこと、大したことないこと。
人前では何事もないように受け流しながら、心に小さな傷がいっぱいついてしまった自分のことを、一人になった時にちゃんと手当をしてあげてください。
その傷を「見て見ぬふり」をせず、「なかったこと」として無視せず、痛みを分かってあげて、労い、心に絆創膏を張ってあげてください。
忘れないでください。
小さなフルーツを腐らせていくように、その小さな傷が、あなたにとっての致命傷になってしまうことだってあり得るのだから。
みずみずしく、味わい深く、素敵なあなたが、小さな傷からおいしさを失うなんて、そんなのもったいなすぎます。
この態度は、悲しかったよね。
悪気はないって分かってるよ!この場合は、こういうしかないことも分かってる!!
でも、私にとってはちょっとキツク感じる言い回しだったんだよね。
よく耐えたね。偉かったね。
私がミスしたのはそうなんだけど…
人があんなにいる場所で、大きな声で指摘しなくてもいいじゃん!!
あー、泣きたかったのに耐えて頑張ったよね。
その場にいるだけでもつらかったのに、「どんまい!」って言ってもらって場の空気を変にしたくなくて明るく振舞って、もうほんと、よくやったよ。
その傷を、その痛みを、ちゃんと「私が」分かってあげてください。
私が頑張っていることを、私が耐えていることを、私が泣いていることを、私が傷ついていることを、私だけは絶対に無視せずに大事に寄り添ってあげてください。
フルーツキャップを被せて傷つかないように守るように、できるだけ丁寧に優しく、自分のことを扱ってあげましょう。
無視してしまうことで、繊細でデリケートな、愛おしい「私」を潰してしまったり腐らせてしまわないように。
ときに、他の人と違って「こんなに些細なことで…」と、傷つきやすい自分を嫌いになりそうになるかもしれません。
そんな繊細な自分を、どうか嫌わないでください。
みんなそれぞれに、傷むポイントは違っていますが、生ものだからこそ、ちゃんとキズつきますし傷むのですから。
頑丈そうに見えるスイカだって、無視してそのまま放置していたら傷み出し、「バーン」と破裂します。
繊細そうに見えないバナナもキウイも、食べようとしたら傷ついていてビックリすることもあります。
フルーツを扱うように、自分を優しく扱ってあげよう。
旬の桃を見ながら、愛らしいピンク色に目を細めつつ、自分にもっと優しくしようと思った夏の入り口の話でした。