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専門家コラム

【入社研修をマニュアル化することで3年以内の離職者が激変】現場の育成だけに集中して業務負担を軽減する方法!

3年以内に離職した方を対象としたアンケートで上位に出てくるのが「教育体制の不十分さ」

2023年も残りわずかとなり、やっとスタッドレスにはき替えたbambino tesoro 株式会社の帆苅です。
前回のコラムも読んでいただきありがとうございます!いろんな方から感想や見たよ!というご連絡をいただき、励みになっています。引き続きよろしくお願い致します。
(前回コラムはこちら:健康経営と女性の働きやすさを叶えるためには

さて今回は、「マニュアル化と離職者」こちらの関係性についてお話ししていきたいと思います。
早速ですが、貴法人や貴施設は導入研修をマニュアル化していますか?必要な業務の所だけマニュアル作成をしていないですか?そしてそれは、分かりやすく、小学生が見てもわかるマニュアルですか?

毎回厳しいことしか言わないコラムになりそうで、私はすごくこの内容を出すか躊躇いましたが、コラムを読んでくださった方達がSNSからご連絡いただき、色々ご相談にのっていたのがこの「マニュアル」についてだったのです。
(語弊があると嫌なので先にお伝えしますが、私は転職を斡旋したいわけでもなく、相談役なだけなのでご安心下さい。)

<お悩み例>
・世代ギャップがありすぎて、報連相から教えないといけないことが苦痛。
・正直、教える側としても「教える専門家」でもなければ「マニュアル作成のプロ」ではないので、急にマニュアルを作って欲しいと言われても困るし、自信がないし時間もない。
・業界未経験向けの研修ではなく現場の先輩の教え方(人間力)に左右されてしまうので、嫌われたり機嫌を損ねたくないので、聞きたいことが聞けなかったり戸惑ってしまう内に1日の業務が終わってしまっている。
・同業からの転職でも、その施設内での隠語や専門用語があり、覚えるために確認しようとすると未経験扱いされてしまう。
・記録等の事務作業で、操作方法がわからなかった時に近くに人が居ないと確認できない。  etc…

複数人からいただいたアンケート結果をまとめるとこのような内容になります。
ちなみにこちらの内容は、2014年から現在まで医療介護系のキャリアアドバイザーをしていて(現在は職業紹介はしていません)でた【3年以内に離職した理由】TOP5に入ってきています。

簡単な言い方にすると「教育体制の不十分さ」が離職のきっかけになっています。

教育体制の均等さと初動速度を早める方法

他県の事例のご紹介です。


元々製造業を30年ほどやっていた企業様で、2代目の現社長へ移ったタイミングで身内の介護をきっかけに訪問介護ステーションを設立する際の立ち上げから現在までのお話しです。社長とは面識があり、ぜひ手伝って欲しいとお話をいただき現在では4年目になりますが、訪問看護師が60名以上在籍するほどの規模にまで拡大しました。

こちらで取り組んだ点は5点です。

◆社会人の基本的なマナー・スキル研修の導入
◆社内ルール研修
◆PC操作・専用端末の操作研修
◆業界・業務基礎研修
◆キャリアパス研修・資格取得説明

こちらの講座の内容から実施まで全てを私が作り、オンラインで視聴できるような仕組みで導入いたしました。
結果、ご家庭都合を除く離職者は4年経っても0名です!

このカリキュラムを導入した中でのメリットは、

「OJTに入るまでの基礎スキルが高いため立ち上がりが早い」「オンラインで視聴可能な為いつでも振り返りや調べることができる」

この2点があげられます。

ちなみにこの手法は、ベンチャー企業では専任者を3〜5名体制で当たり前に行われているため、医療介護福祉系の某コンサルティング企業はこの仕組みを月30万円〜導入しているほどです。(ちなみに私は一つの研修を5万円で導入しているため、ランニングコストはいただいておりません!)

中途入社の方がいても、新卒入社の方がいても、先輩や他の人の手が取られずにOJTまでがスムーズに行けることで、前述した既存メンバーの悩みは解消できます。

実はマナー研修と社内ルールが蔑ろにされがち

続いてまた別の施設の事例です。


こちらも県外の特別養護老人ホーム様で、月に平均3〜4名従業員の離職で現場社員の入れ替わりがあり、3ヶ月以内の退職が相次ぐ人材に悩まされていた施設です。
当然、施設長は忙しく常に人材確保に追われており、知人の紹介でご縁をいただきました。

まず最初に行ったのが、先ほど同様の入社後研修の整備と導入です。その後、従業員様全員とオンラインで面談を行い、具体的な課題をヒアリングさせていただきました。

こちらの施設では、慢性的な人手不足があった中で残っている方は能力が長けている方という特殊な環境でした。その優秀な方達に話を聞くと、「教え方がわからない」や「教える時間を取るなら自分でやったほうが早い」というご意見が多くみられました。
本来でしたら管理職の方たちがここでちょっと待った!!とマネジメントしそうなお話ですが、これだけ人の入れ替わりがあると誰も時間をとっていられないのが現実です。私も人材の確保を最優先にしたほうがいいと思い、一つだけお願いをしました。

【これから入ってくる新しい方達のわからないことを、週に一回30分 私が電話 or オンラインするので教えてください。】

新人に聞かれた時もこれまで通りに、自分がやった方が早いことはそのままやっていて問題ないです。とルールを設けました。

1週目、30分の約束したお電話も難しい様子でしたがまだそこまで内容もなかったので10分で終話しました。
2週目、導入研修カリキュラムが終わったのでいよいよ質問だらけの内容に。なんとか30分で確認することができました。
3週目、先方から時間5分前にお電話をいただきました。今日は早めに時間ができたからとのこと。理由は、先週のフィードバックで新人に任せることができたという内容でした。とても嬉しく、感謝をお伝えし、またこの日も私が新人さんからヒアリングした新しいわからなかった点を教えていただきました。
4週目から数週間30分のお電話が続きます。
8週目、この電話で確認していることを新人にどう共有しているのか教えて欲しいとおっしゃっていただけました。

ここまでで2ヶ月ほどかかりましたが、介入させていただいてから離職者が1名もでなかったという結果が私の確信になりました。
人間関係が構築されるまでの期間に、最低限のマナーができること・社内のルールが共通言語で周知されていること、この2点と育成サポートさえあれば早期離職はなくすことが出来るということです。

基本的なルールをマニュアル化されていない。その理由とは

ここまでお伝えしてきた内容は、大半の方は「当たり前のことを何言っているんだ」と仰ることかもしれません。
私がお伝えしたいのは、その「当たり前」の基準を「小学生でもわかる言葉で周知されている」状態にされていますか?ということです。

みんなの思う「普通」は100人いたら数名違う方がいます。マニュアルはそうでは意味がありません。誰がみても100人が100人とも同じ認識を持つ必要があります。長く働いている方にとっては当たり前でも、新しい方達にはそれが分かりません。

その隙間を埋めるのが最初にお伝えした5つの研修です。
外部の専任者が作成しているからこそ、基本的な社内ルールの正確さを各施設・法人毎に合わせて作成することができます。
有ればいいことは皆さんもわかると思います。
そこにコストをかけることで、ストレスのかかる負の時間の時間給を計算したら、私は導入すべきと思ってしまいます。

「未経験者が理解できる」その教育体制の有無が人手不足を解消する方法の一つ

私たちは、8時間×週5日×52週=2080時間も1年間働いていると仮定します。
その時間の10%がため息の出るような、ストレスがかかるイライラした中で働いている時間だとします。
新潟県の最低賃金が931円×負の時間208時間=193,648円
1年間で1従業員当たり193,648円の生産性が落ちている計算です。(例えば従業員フルタイム30名だと約580万円になります)
たった5つのオンライン研修の導入と育成体制の整備がこのくらいの価値があると思ってもらえるとうれしいです。


また、人手不足を解消する手段はこれだけではないです。
1000施設あれば1000通りの課題があるのも知っています。
今回は、第一回目のコラムからお寄せいただいた内容で一番多かった「マニュアル化と離職」についてお伝えさせていただきました。次回も感想をもとに作成させていただきます!

ぜひSNSよりご感想お願いいたします!

最後までお読みいただきありがとうございます!

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帆苅有希

帆苅有希

bambino tesoro 株式会社 人材コンサルティング事業

「こどもは宝」を主語に行政・企業・家庭が、それぞれの得意なこと・好きなことで半径5メートルの世界をストレスフリーにできたら『愛が溢れる社会』になれると信じています。 「自分を知る、自分が変わる、未来が変わる」この機会を私たちからつくりだしその総量を最大化するため、一人一人が違う今日まで歩んできた人生で得たものを、それぞれが身近な大切なひとへ届けるところから弊社が人材コンサルティングを通じて機会を作り一緒にはじめていきます。

  1. 【介護福祉の悩み】利用者さまと職員間における人間関係とは

  2. 【入社研修をマニュアル化することで3年以内の離職者が激変】現場の育成だけに集中して業務負担を軽減する方法!

  3. 健康経営と女性の働きやすさを叶えるためには

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